16歳で中型二輪免許を取得し、その翌年に中古のYAMAHA SR 400を手に入れスタートしたバイクライフだが、付き合いの長さからすると、ブーツはさらに古いハナシとなる。
バイクを手に入れる以前の中学校生活、そのほぼ全てをバンドに費やしたボクにとって、FERNANDESのギターとBOSSのオーバードライブやディストーション、
そして大英帝国の編み上げブーツはマストアイテムだった。
当時2万円ちょっとするイギリス製のブーツは、中2のクソガキにとって高嶺の花だったが、英国のパンクロックにハマり込んでいたバンドマンの端くれにとって、
それはエレキギターと同等のプライオリティをもつ必需品だった。コツコツと貯めた小遣いを握りしめ、アメ横の靴屋で手に入れた念願の一足。
生まれて初めてのブーツで街へ繰り出した時のあの高揚感は、その後の人生にも少なからずの影響を及ぼすことになる。
バンド活動と並行してバイクに乗り出してからは、アメリカ製のエンジニアもローテーションに加わりいよいよ本格的なブーツライフがスタートする。
90年代初頭、世は渋カジ全盛の時代。店頭に並ぶ目新しいブーツに胸をときめかせ、止めどなく膨らむ物欲を満たすべくバイトに精を出し、
ブーツコレクションは少しづつ増えていった———以来30年、ボクの足元事情に大きな変化はなし。
事実10〜20代前半に手に入れたブーツの数足はいまだ現役である。そんな足元遍歴のボクだが、この夏に久々に新しいブーツを手に入れた。
White’sの最新作である4Q CHUKKAのブラウンだ。
初めて手にするアメリカ屈指のブーツカンパニーと評される老舗のプロダクト。目下バイクライドや仕事、プライベートを問わずじっくり履き込んで足に馴染ませている。
次回よりその履き心地やポテンシャルをお伝えします。
photo:Ken Nagahara