DIARY

Boots as a Lifetime Partner

By 2023年3月16日 No Comments


皆様、初めまして。この度、ROLLER magazineの一員としてこのDiaryに参加することになりましたKSKと申します。以後、お見知り置きくだされば幸いです。

相棒──本来は人に用いる言葉だが、なくてはならない仕事道具や一生モノの趣味の品をそう表現することは少なくない。先日、不惑の齢を迎えたが、思えば自分にとって相棒と呼べる品は多くない。十年来の愛機たるShovelheadくらいなものだろうか。
人生の折り返し地点を通過し、残りの半生を共に歩む伴侶がひとつとは余りに寂しい。という次第で、白羽の矢を立てたのが“King of Boots”たる至高の一足、WHITE’Sだった。


幸い編集部からアメリカンブーツの殿堂、STUMPTOWN渋谷までは遠くない。実物を手にとってあれやこれやと妄想を膨らませようとお邪魔させてもらった。
ブーツの酸いも甘いもを噛み分けたプロフェッショナルによる足の採寸に始まり、様々なモデルの試着や希望するスタイルのヒアリング、スタッフ私物の経年サンプルの観察などを経て、“WHITE’S”という漠然としたイメージだったものが、己の相棒たる一足として徐々に現実味を帯びてくる。


己がパートナーを選ぶ重大な局面ゆえ、慎重を期して最終判断は持ち帰ろうと思っていたのだが、ひとつのモデルに心を射抜かれてしまった。OXFORD BLACK ROUGHOUTだ。
本国のラインナップには存在しない日本固有種のOXFORDをベースに、無骨な印象を与える毛足の長いラフアウトを採用しつつ、ドレスキャップで上品さも加味したスペシャルワン。ソールにはクッション性に定評のある肉厚なVIBRAM #2021がセットされ、どこかカジュアルなムードも漂わせる。


聞けば、STUMPTOWNのスタッフの面々が「この仕様にしたらカッコいいんじゃないか」とアイデアを持ち寄って組み上げたモデルなのだという。言わばブーツ狂たちの夢をカタチにした一足。一目惚れもやむなしだ。
その場で履いて帰りたかったのだが、諸般の事情により後日、編集部へと送ってもらうことに。待ち侘びること数日、遂に手元に届いた我が相棒。クリスマスの幼な子よろしく早々に封を開け、足を通したままこのDiaryをしたためている。
ライディングとの相性や日常使いでの履き心地などはまた改めて報告したい。というわけで不肖KSKとOXFORD BLACK ROUGHOUTの蜜月記、今後ともよろしくお願い申し上げます。


ROLLER magazine / KSK